やもちゃん
(自宅 キッチンにて)
2014年の6月下旬から、毎晩のようにキッチンの窓に一匹のヤモリが姿をあらわすようになりました。
ピトピトとガラスを這って虫を捕まえる姿はなかなかユーモラスです。
初めは6、7センチほどの体長だったのが、少しずつ大きくなっていく。エサを捕るのも少しずつうまくなっていく。近所の野良猫におそわれたのか、尻尾をなくしたときもありました。日々見ていれば、は虫類とはいえ愛着もわきます。僕らは「やもちゃん」と名づけ、その訪れを心待ちにするようになったのでした。
「やもちゃん」は、尻尾もほぼ復元した10月中旬、台風19号が日本を席捲した翌日の夜を最後に姿を見せなくなりました。気づけば、あれほど窓に群がっていた小虫もほとんどいなくなっていました。いつのまにか秋になっていたんですね。
次の夏にまた会えることを僕らはひそかに期待しているのです。
ところで、僕は「やもちゃん」と出会うまで、恥ずかしながらヤモリとイモリの違いを知りませんでした。