5年目の初対面
(2012 ケニア/マサイマラ動物保護区)
マサイマラとセレンゲティにまたがって回遊するひと組のクロサイ親子の話は、ずっと前から聞いていました。
とうぜんタイミングが合わないと見られないのですが、世の中には、初めてのケニア、初めてのサファリドライブで出会っちゃう人もいるし、僕らのように5回目のケニアでようやく、という人間もいる。
思い焦がれたその雄姿は、真昼の熱にもえる大気のむこうで揺れていました。
マサイマラは他の国立公園と違い、動物にぎりぎりまで近づくことが可能で、それが醍醐味でもあるのですが、クロサイのような希少動物のばあいは、一定の距離をおいて観察するルールとなっています。
このときも、双眼鏡をのぞいてようやく「ああ、サイだ」とわかるぐらいでした。
乗り合わせたメンバーのなかで、まともに撮影できたのは、たぶんCANON SX40を持っていた僕だけです。2倍テレコン設定に840mm相当のズームをいっぱいにふって、なんとか、こんな感じ。
ゾウやライオンならじゅうぶん近づけるので望遠はいらない。
望遠がほしくなる場面では、400mm程度のレンズじゃ役にたたない。
せっかくケニアに行くのだからと、ふんぱつしてKissのダブルズームキットあたりを買っても、持っていく手間や荷物の増量を考えたとき、見合うだけの成果を得られるかどうかは微妙なところ。
個人的には、よほど慣れた人(一眼レフの扱いに慣れ、知識も機材もそこそこで、サファリドライブの経験もあって、かつ、一眼レフを携えての旅に慣れている人)でないかぎり、一眼レフはおすすめしません。
むしろ、SX40のような高倍率ズームタイプのほうが使い勝手もいいし、けっこう迫力ある写真が撮れるし、結果的に活躍してくれるんじゃないかと僕は思います。
これから初めてマサイマラへむかう方で、カメラをどうしようとお考えでしたら、老婆心ながら参考までに。