キリンの撮り方
(2012 ケニア/マサイマラ動物保護区)
僕は縦構図の写真はあまり撮らないようにしています。
縦がきらいということではなく、あとで不都合があるからです。
プリントアウトするならともかく、パソコンで見ようとするとスクロールしなきゃいけない(全体像がわかりにくい)し、スライドショーにしてテレビで見ると、縦の写真は悲しいくらい小さくなってしまう。
僕にとって、いちばん撮りにくい相手はキリン。
縦に長いイキモノですから、どうしても縦に撮りたくなる。収まりもいい。
でも、あとで見てもつまらない。収まりがよすぎるというのか――うまく説明できないんですけど。
あれこれ試行錯誤のすえ、キリンは横構図がいちばんいいという結論に達しました。それも、できるだけ背景を多く入れる。キリンそのものは小さく写りますが、このほうが、かえってキリンらしさを感じられるような気がするのです。
キリンやゾウのように、特徴的なかたちをした動物は、小さくても、あるいはシルエットになっても、一目でそれとわかります。
キリンをキリンとして撮るのもひとつの選択肢ですが、サバンナの雄大さを表現するための脇役として登場してもらうのもおもしろいですよ。
ちなみに、上のキリン親子の写真は、カミさんが撮ったものです。